給付金10万円の使い道はこの2パターン

こんにちは。絶賛在宅勤務中のパーサです。
コロナウイルスの世界的な蔓延により、至る所に影響が出ています。
日本においても例外ではなく、株価や経済に大きなダメージを受けていますね。
そんな中、政府は新型コロナウイルス感染症緊急経済対策として、(紆余曲折を経て、)国民に一律10万円を支給することを決めました。
参考: 特別定額給付金(新型コロナウイルス感染症緊急経済対策関連) 総務省HP
その使い道について色々と話題になっていますが、私が思うには、使い道は大きく分けて2パターンです。
すなわち、
1. 家計の予算に組み入れて、家計全体を見てから使い道を決める。
2. 10万円給付の趣旨に則って、有効に活用する。
この2つです。
いずれにしても,この10万円の使いみちを考えるときに注意すべきことは何でしょうか?
それは,「ハウスマネー効果に気をつけよう!」ということです。
◆そもそも今回の給付金とは。◆
特別定額給付金(仮称)の概要と目的、内容などは総務省のHPに公開されています。
一度目を通しておくと良いと思います。
目的としては次のように掲げています。
「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(令和2年4月20日閣議決定)において、「新型インフルエンザ等対策特別措置法の緊急事態宣言の下、生活の維持に必要な場合を除き、外出を自粛し、人と人との接触を最大限削減する必要がある。医療現場をはじめとして全国各地のあらゆる現場で取り組んでおられる方々への敬意と感謝の気持ちを持ち、人々が連帯して一致団結し、見えざる敵との闘いという国難を克服しなければならない」と示され、このため、感染拡大防止に留意しつつ、簡素な仕組みで迅速かつ的確に家計への支援を行う。
この状況で医療現場とか薬局とかスーパーとかインフラとかで働いている人のおかげで、不便を感じつつも平穏に暮らせているので、ほんとありがたいです。
3密を避けつつ、国難を乗り越えるための給付ということですね。
全国民に配る根拠に今一つ乏しい気がしますが、なんにせよ貰えるものは貰います。
◆労せずお金を得たときに注意したいハウスマネー効果(あぶく銭効果)◆
思いもかけず部屋の隅からお金が出てきたときや、確定申告で税金が還付されたときなどに、ついつい豪勢にお金を使っちゃった経験がありますか?
行動経済学に出てくる、人間がやりがちな不合理な行動の一つに“ハウスマネー効果”というのがあります。
人間は、苦労して得たお金より労せず得たお金の価値を低く見積もりがちであり、そういうお金の使い方は荒っぽくなってしまうことがあります。
ハウスはカジノの意味です。カジノで得たお金は堅実な運用に回すことなく、さらなるギャンブルに使ったり、贅沢をしてしまいがちであることからハウスマネー効果という名がついています。
10万円が手に入るこの機会、逃す手はないのですが、今回の10万円もよくよく考えて上手に使わないと後悔してしまうかもしれません。
◆給付金の使い方◆
給付金の使いみちは目先の損得や感情でなく、俯瞰的・長期的な視野で使い道を判断したほうがよさそうです。
その方法として、大きく分けて2パターンに集約されると考えています。
パターンその1:家計の予算に組み入れて、家計全体を見てから使い道を決める。
あぶく銭の10万円と考えるとついつい派手に使ってしまいます。それを防ぐため、いったん、10万円を家計に入れます。
今までの資産+給付金10万円をこれからの資産として考えて、適切に配分します。これはハウスマネー効果を打ち消す効果的な方法です。
収入が目に見えて減少していて、いままでの資金繰りでは立ちいかない人は、10万円を家賃や生活費など日常の消費にまかなうことになると思います。
余裕がある人は、必要なものを買ったり、資産運用に回したり、家庭の事情に応じてやりくりすることになります。
それが消費であっても投資であっても浪費であってもいいんじゃないかなと個人的には思います。
大事なのは、「好きに使っていい10万円」ではなく、貯蓄全体をみてその使い道を考えるということですね。
プラスアルファで、今後の収入の見通しも考慮したほうがいいかもしれません。
今後、業種や会社によっては、残業が減ったりボーナスが減ったりして収入の減少があり得ます。
少し保守的にみておいた方が安心かもしれませんね。
パターンその2:10万円給付の趣旨に則って、有効に活用する。
幸福度の高いお金の使い方をする人は、お金を貯める目的ではなく、お金を上手に使って幸福を得る目的でお金を稼いでいると思います。
突如イレギュラーなお金を得た場合、自身の貯蓄が十分にあって、これからの資産形成も給付金の助けなしで大丈夫という人は、幸福を得るためにそのお金を使う場合があります。
今回の場合、国難を克服するための給付金ですので、難局を迎えている方への支援をするために使うという発想もありだと思います。
その方法として、寄付をしたり、自分の周りの飲食店で使ったり、自分がどう貢献したいかによって使い道が変わりますね。
必要としているところに使ってほしいという点では、受け取らないという判断もこの範疇だと思います。
どちらを重視するにせよ、大事なことは、自分の頭で考えて、意思をもって消費・投資・浪費することだと思います。
1年後、5年後、10年後にこのことを思い出したときに、あの時の10万円はこう使って良かったと思えるような使い方をしたいですね。
◆「日本株アクティブファンド」に投資するという選択肢◆
私は折衷案が好きなので、今回のケースでも、自分の家計に入れつつ、幸福度を高められるような使い道を模索します。
私はすでに、私にとって最も幸福度が高くなる使い方を知っています。
それは、日本株アクティブファンドに10万円投資することです。
日本の上場銘柄の中には、労働や自然環境を搾取するなど、一方的に利益を得ている企業があります。
また、不正会計など投資家を蔑ろにした企業も上場を維持しています。
インデックスファンドではそういう会社にまで投資せざるを得ません。
国難を迎えた現在、長期的にwin-winの関係で社会に貢献しつつ利益を上げている企業に投資をして、日本の未来を支えてほしいと考えています。
具体的には、おおぶね日本や結い2101などの信頼性のあるアクティブファンドに投資をすることで、10万円を有効に活用できるだろうと考えています。
アクティブファンドは手数料が高いと言いますけど、今回の場合は10万ですからね。
インデックスで100円(信託報酬0.1% 年間)払って応援したくない企業にも投資をするのか、1000円(信託報酬1% 年間)払って本当に投資したい企業だけに投資するのか、そう考えると私は後者を選ぶだろうなと思います。
もう一つ、保守的な運用として、日本国債の購入も検討しうると思います。楽天銀行に預けると0.1%の金利がもらえるのに、金利0.05%の国債を買うのは不合理にも思えますが、10万円を国に託して必要なところに使ってもらうという納得感が得られるならそれもありだと思います。
ようするに、自分で考えて自分が納得できるやりかたならなんでもいいんですね。
もう一つ心掛けたいことがあります。
ツイッターで、こういう話がバズってました。
姉が受けた中国史の講義で「私が皆さんに千円ずつあげるとします。9人まで貰って、10人目の人が断りました。この人は徳が高いでしょうか?古代中国だと、この人は前の9人をdisり後ろの人を受け取りにくくしたので、徳は高いとは言えません。徳の高い人は素知らぬ顔で受け取って、後で返したりします」
— キリヒト (@kirihito) April 22, 2020
もしあなたが11番目の人だったとしても、自分の意志で判断するのが良いと思います。
参考: なぜ孔子は弟子の「道徳的な行い」を間違いだと指摘したのか kabutan
繰り返しになりますが、大事なのは、あぶく銭だとはしゃがずに、まずはきちんと自分で考えることです。資産運用が上手な人は知らず知らずのうちにこれがしっかりとできている印象ですが、今一度、ハウスマネー効果にはくれぐれも気を付けましょう。
以上、そんなことを考えながら、ゴーゴーバランスか$MAINに突っ込む予定のパーサでした。
皆さんの使い道にも興味あります。良かったらツイッターで教えてください。

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200725追記
なまずんさんの校閲を受けて、記事をリライトしました。
こちらの記事で振り返っています→ブログのお試し校閲を受けました
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