恒久NISA戦略はこうする予定
新NISA戦略はこうする予定です
はいどーも、パーサです。
2024年から新しいNISAが始まる予定です。
前編では、新しいNISAについてつらつらと思考を整理しました。
参照:新NISAの戦略はどうする?前編
今回、後編では、私がどのような投資方針で行くかまとめていきます。

恒久NISAの畑をどのように耕していくか、というイメージですね。
私の場合は、ズバリまとめるとこうなります。
・積立投資枠を5年で埋める(S&P500)
・成長投資枠を4年で960万円埋める(連続増配株中心)
・成長投資枠5年目からはうねりをとる(S&P500系ETFなど)
このような戦略を軸に想定しています。
・恒久NISAはできるだけ最短でフル活用したい
(個人のプランに応じて)
・積立投資枠は米国株インデックス5本か
・成長投資枠は4年はインデックス投資を軸にする
・成長投資枠5年目からは毎年うねりを狙うおやんちゃ枠
はいどーも、パーサです。
2024年から新しいNISAが始まる予定です。
前編では、新しいNISAについてつらつらと思考を整理しました。
参照:新NISAの戦略はどうする?前編
今回、後編では、私がどのような投資方針で行くかまとめていきます。

恒久NISAの畑をどのように耕していくか、というイメージですね。
私の場合は、ズバリまとめるとこうなります。
・積立投資枠を5年で埋める(S&P500)
・成長投資枠を4年で960万円埋める(連続増配株中心)
・成長投資枠5年目からはうねりをとる(S&P500系ETFなど)
このような戦略を軸に想定しています。
・恒久NISAはできるだけ最短でフル活用したい
(個人のプランに応じて)
・積立投資枠は米国株インデックス5本か
・成長投資枠は4年はインデックス投資を軸にする
・成長投資枠5年目からは毎年うねりを狙うおやんちゃ枠
・恒久NISAはできるだけ最短でフル活用したい
(個人のプランに応じて)
制度上は、5年で非課税枠を埋めることができます。
効率を考えれば、できるだけ早めに非課税枠を埋めて、長期的な運用をするのが良いです。
それだけ複利の効果が長く得られるからですね。
恒久NISAを5年で埋める条件は次のようなものがあります。
・家計がプラス
・リスク資産1800万円はリスク許容度の範囲内
・5年で1800万円を無理なく埋めるだけの資金計画がある
・資産形成の目標達成に有用である
資金的に可能かどうかだけでなく、それが自分のプランに合致するかも大事です。
株をやっている人の間では、当然のように5年で埋めるものという発言が散見されます。
これは、十分な資金があり、リスク許容度がすでに備わっているケースがほとんどです。
一般的に、毎年360万円もの資金をリスク資産に置き換えるのは並大抵ではありません。
あくまでも、自分のプラン、資産形成の目標、余裕資金、リスク許容度に応じて、
ということになります。
非課税枠を埋めるのは二の次、三の次です。
長期的な資産形成を継続できることが大前提というわけですね。
それでは、本題、私の恒久NISAプランに入っていきます。
私は、なんやかんや、1800万円の枠を5年で埋めることを目標とします。
・乗り換えるかどうか検証してみた
前編でも触れたシミュレーションについて、実際にやってみました。
参照:理系の錬金術
【情報修正とお詫び】課税口座から新NISAへの乗り換えは損する可能性があります。損得計算シートを共有します。
https://www.spin-orbit.com/archives/transfer_to_new_nisa.html

ニューロンズさんのシートを利用して、乗り換えが有利かどうか確認できます。
試しに、リスク資産全体で確認してみました。
この結果だけでいえば、乗り換えたほうがよさげということがわかりました。
ただし、今回の数字には、NISA口座630万円分も含まれます。
また、移管できないiDeCo口座の資金も若干含まれます。
さらに、恒久NISAで買えないBDC銘柄やレバレッジ商品も含まれます。
なので、このままそっくり活用できるわけではなさそうですね。
あくまでも、目安ということでチェックしました。
大事なポイントは、課税口座継続と恒久NISA乗り換えでの差はごくわずかという点です。
このまま想定通りに運用したとして、20年後に1.1億円以上となっています。
その時に、数十万円どっちが得かというのは、誤差に過ぎないでしょう。
マニアックに考えるのが好きな方は、とことん追求してみるのも楽しそうですね。
そうでなければ、あまり気にせずにいても良いと思います。
数十年後にどのような制度になっているかも不確実ですからね。
ただし、ありえそうな懸念として、特定口座の税率が上がる可能性は否定できません。
現行の20%から、25%、30%と引き上げられるかもしれません。
そうなると、やっぱり恒久NISAで運用していたほうが良かった、となるかもしれませんね。
もちろん、これも全くの不確実な話です。
が、少なくとも2024年からは恒久NISAを最優先に運用するのがベターだと思います。
・積立投資枠は米国株5本が効率的?
私は、当面は米国株への投資が最も合理的だと考えています。
従って、積立投資枠は米国株へ投資する予定です。
もし、今のストーリーが変われば、当然変更を余儀なくされます。
その場合、米国株投信を売却し、世界株や他の地域への投信へ乗り換えることができます。
非課税投資枠の復活は、将来の変化の可能性にも柔軟に対応する良い仕組みですね。
ただ、少なくとも私が投資する期間中はそのようなケースは起こりにくいと考えています。
ファンドは、シンプルにeMAXIS Slim米国株式(S&P500)にするのが分かりやすいです。
ただ、将来的に一部取り崩すことを考えると、分散もありかなと思っています。

というのも、年毎に同じ投信を買っていると、買付額はすべての平均となります。
ある年だけ低く買えた場合、その分だけ売却できる方が非課税の恩恵を多く受けとれます。
ところが、売却時の差益は平均の買付値で計算されてしまいます。
投信を5年で別々のものにすれば、好きなものを売却することができます。
少しでも効率を上げたければ、このようなやり方も一計に値します。
ただし、扱う投信の数が多くなるので、管理も煩雑になります。
細かいことが好きな方以外は、あまり気にせず1本を淡々と続けるのが良さそうですね。
そう考え、楽天証券で購入できるつみたてNISA対応の米国株投信を確認しました。

あまり選択肢がありませんね。
また、管理費用を見ても、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)1本で良さそうに思えました。
あるいは、積立投資枠は全世界株も混ぜるのもよいかもしれません。
成長投資枠は米国だけになりそうだからですね。
継続検討課題としますが、恐らく多くても数ファンド程度に絞ることになりそうです。
・成長投資枠も投資信託が最良
成長投資枠は、選択肢が多い分、どうするか悩みますね。
毎年240万円の成長投資枠があります。
短期的なトレードや中期的なスイングトレードも可能です。
しかし、長期であれば、配当自動再投資の投資信託が良いと思います。

図は、投資信託とスイングトレードのリターンを比較したグラフです。
投資信託で240万円を年利5%で運用した場合が赤線です。
毎年240万円を元手にスイングで12%で運用したのが青線です。
スイングトレードは単利12%、投資信託の運用は複利で5%としています。
スイングのほうが出だしは好調です。
しかし、33年目で逆転されています。
その後は、差が広がる一方ですね。
長期であればあるほど、複利効果がじわじわと効いてきます。
また、毎年スイングで12%の利益を出し続けるのは容易ではありませんね。
このような点から、殊更長期的な運用に関しては、投資信託が無難です。
基本的には、成長投資枠も投信を軸にするのが王道です。
ただ、私は米国個別の連続増配株にも興味があります。
よって、私は次のような戦略を考えています。
・成長投資1~4年目は増配を意識した配当成長株
成長投資枠は、配当金を非課税で受け取る仕組みを構築したいと考えています。
最初に思いつくのは高配当株ですね。
バンガード高配当株ETF(VYM)は、ずっと高配当利回りで推移してきました。
それでは、VYMが最も優秀かというと、必ずしもそうとは言い切れません。

配当金がどのくらい伸びてきたかを確認します。
2013年の12月後半の株価で購入したと仮定し、
その時の株価に対して配当利回りがどのように変化したかを図にします。
いわゆる、Yeild On Cost(YOC)というやつですね。

例えば、バンガードS&P500(VOO)は2013年12月に167.65ドルでした。
2014年には3.49ドルだった配当金は、2022年には5.947ドルまで増えました。
2014年には2.08%だったYOCは、2022年に3.55%まで増えたことになります。
図を見ると、確かにVYMは高いです。
ただ、ウィズダムツリー配当成長ファンド(DGRW)がじわじわ追い上げていますね。
もう少しわかりやすい形でも確認します。
2014年の配当金を1.00として、配当金がどのように変化したか見てみます。

配当金の増え方は、VYMとVOOでほとんど一緒ですね。
バンガード連続増配株(VIG)は、それとはちょっとだけ異なります。
2019年は少なく、2022年にかけては向上していました。傾向は似ていますね。
一方、DGRW,プロシェアーズS&P500配当貴族(NOBL)は配当の伸びが顕著です。
この調子で推移していくならば、将来的に配当が増えそうなDGRWやNOBLが良いように思います。
ただ、なんといっても、キャピタルゲインとインカムの両方が増えることが肝要です。
そうでなければ、いくら配当金が多くても非課税の恩恵を活かしきれません。
トータルリターンを確認してみましょう。

https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio#analysisResults
この5本では、VOO,DGRWの成績が一歩抜きんでている印象を受けます。
高配当株は成長性に乏しく、株価が上がる局面で波に乗り切れないことがありますね。
そこで私は、現在の配当利回りはそこそこでも、
将来的に大きく配当を伸ばせるような投資をしたいと考えました。
これは、NISAの出口戦略も意識した方針となっています。
・NISAの出口戦略
オフ会などで色々な人と新NISAが話題になります。
しかし、NISAの出口については、まだあまり議論できていません。
制度が拡充され、選択肢が増えた分、まずは増やすことを考えるだけで手一杯な感じです。
NISAの出口については、それだけで1本記事が書けそうな内容です。
ここでは、私自身の出口についてのみ記します。
私は、新NISA1800万は生涯運用を続けるつもりでいます。
出口戦略と言っておきながら、出口はないという元も子もない結論ですね。
強いて言うなら、私の資産を相続するときがNISAの終わりという感じです。
積立投資枠は、いざというときの虎の子資産として、余程のことがない限り持ち続けます。
600万円を年利5%の複利で30年運用すると約2600万円になります。
投信で効率的に増やすには積立投資枠があれば十分と考えています。
一方で、非課税の恩恵は、自分で利確して利用してこそ発揮されます。
”寿命の限り運用してこれだけ増やしても、いざ相続の際には相続税がかかります”
これでは、少々もったいないですね。
そのため、やがては相続を見据えた取り崩しも検討していくつもりでいます。
この辺りは法改正のメスがまだまだ入る可能性もあるかもしれません。
今は頭の隅に置いておく程度に捉えています。
NISA口座の資金は簿価ベースで相続できる、
みたいな法改正でもあれば話は別ですけどね。
成長投資枠も同様に、原則として生涯持ち続けたいと考えています。
ただ、いざ取り崩したくなる時期に、
投信を解約するのではなくて、配当金という形で受け取るのが理想です。
そのため、後述の240万円を除き、配当金を増やしていく投資を目指します。
年々増えていく配当をもらいながら、資産の伸びを眺めるのは実に楽しそうです。
そういう取り崩しの時期も見据えて、成長投資は配当金にウェイトをかけたいと思います。
つまり、「取り崩し時期に資産を縮小させるのではなく、
資産を維持したまま、配当金という形で利確していく」
このようなストーリー、戦略を考えています。
ただし、配当金は投資資金を都度利確しているようなものです。
そのため、資産拡大期には非効率であることは承知しておくべきですね。
・成長投資枠5年目からは毎年うねりを狙うおやんちゃ枠
5年目からは、スイングトレードもちょこっとやりたいと思っています。
成長投資枠は毎年復活するという制度を活用する形ですね。
ただ、先ほどのシミュレーションで示した毎年12%をとれるかというと、それは難しいです。
2021年のように右肩上がりの時には、まず無理でしょうね。
先ほども述べたように、長期投資の場合、スイングで単利年12%とれても投信の複利5%には勝てません。
一方、スイングで得た利益を投信で複利運用する場合はどうでしょうか。

赤線は、先ほどの図と同じように、年利5%で運用した場合です。
青線は、スイングトレードで得た利益を投信で運用したケースです。
スイングは単利で10%、利益を課税口座で年3%で複利運用した場合の資産の推移です。
毎年上手くいくとも限らないので、利回りは少し厳しめに見ています。
それでも、50年に渡って投資信託での運用を超えることがわかりました。
240万円で10%というと、24万円です。
その24万円を投信などで運用する形ですね。
これなら割と現実的な路線なのかなと思っています。
仮にこの240万円、5年目の成長投資枠が失敗しても、他は手堅く運用する予定です。
そのため、資産形成が大きく阻害されるような事故にはなりにくいでしょう。
また、1年を待たずに10%に達した場合は、その分早く投信に回せます。
ドル建てでスイングしていた場合、余ったドルはMMFで運用します。
そうすることができれば、実質的には年利10%を優に上回ることができます。
言うまでもなく、この方法は万人向けではありません。
あくまでも、投資そのものが好きな人、相場を掴むことができる人向けといえます。
私は相場は全然つかめてませんが、楽しそうなのでこの方針で行こうと思います。
・まとめ

というわけで私の恒久NISAの戦略は、
・積立投資枠はS&P500連動インデックスで5年で600万円
・成長投資枠は配当成長系インデックスや米国連続増配株で4年で960万円
・成長投資枠5年目以降は、毎年24万の利益を目指し、その利益は投信で運用
こんな形を想定しています。
実際に始めたらまた気が変わるかもしれません。
そこは柔軟に対応しながら、非課税制度を最大限活用していければと思っています。
そもそも、どのファンドやETFが投資対象かも決まっていませんもんね。
私が軸としたいDGRWは毎月分配型です。
毎月分配型が一律駄目となると、当然NISAでの運用はできません。
個人的には、このルールはタコ足配当も辞さないファンドへの牽制のための制限事項であり、
DGRWのようなETFは制約の対象外になるのかなと感じています。
が、こればかりは蓋を開けてみないとわかりませんね。
いずれにしても、来年からいよいよ恒久NISAが始まります。
それまでに大まかな運用方針のイメージ作りができると良いですね。
細かなルールが決まってきたら、つど修正しながら、万全の準備で2024年を迎えましょう。
この記事がその一助になれば幸いです。
(個人のプランに応じて)
制度上は、5年で非課税枠を埋めることができます。
効率を考えれば、できるだけ早めに非課税枠を埋めて、長期的な運用をするのが良いです。
それだけ複利の効果が長く得られるからですね。
恒久NISAを5年で埋める条件は次のようなものがあります。
・家計がプラス
・リスク資産1800万円はリスク許容度の範囲内
・5年で1800万円を無理なく埋めるだけの資金計画がある
・資産形成の目標達成に有用である
資金的に可能かどうかだけでなく、それが自分のプランに合致するかも大事です。
株をやっている人の間では、当然のように5年で埋めるものという発言が散見されます。
これは、十分な資金があり、リスク許容度がすでに備わっているケースがほとんどです。
一般的に、毎年360万円もの資金をリスク資産に置き換えるのは並大抵ではありません。
あくまでも、自分のプラン、資産形成の目標、余裕資金、リスク許容度に応じて、
ということになります。
非課税枠を埋めるのは二の次、三の次です。
長期的な資産形成を継続できることが大前提というわけですね。
それでは、本題、私の恒久NISAプランに入っていきます。
私は、なんやかんや、1800万円の枠を5年で埋めることを目標とします。
・乗り換えるかどうか検証してみた
前編でも触れたシミュレーションについて、実際にやってみました。
参照:理系の錬金術
【情報修正とお詫び】課税口座から新NISAへの乗り換えは損する可能性があります。損得計算シートを共有します。
https://www.spin-orbit.com/archives/transfer_to_new_nisa.html

ニューロンズさんのシートを利用して、乗り換えが有利かどうか確認できます。
試しに、リスク資産全体で確認してみました。
この結果だけでいえば、乗り換えたほうがよさげということがわかりました。
ただし、今回の数字には、NISA口座630万円分も含まれます。
また、移管できないiDeCo口座の資金も若干含まれます。
さらに、恒久NISAで買えないBDC銘柄やレバレッジ商品も含まれます。
なので、このままそっくり活用できるわけではなさそうですね。
あくまでも、目安ということでチェックしました。
大事なポイントは、課税口座継続と恒久NISA乗り換えでの差はごくわずかという点です。
このまま想定通りに運用したとして、20年後に1.1億円以上となっています。
その時に、数十万円どっちが得かというのは、誤差に過ぎないでしょう。
マニアックに考えるのが好きな方は、とことん追求してみるのも楽しそうですね。
そうでなければ、あまり気にせずにいても良いと思います。
数十年後にどのような制度になっているかも不確実ですからね。
ただし、ありえそうな懸念として、特定口座の税率が上がる可能性は否定できません。
現行の20%から、25%、30%と引き上げられるかもしれません。
そうなると、やっぱり恒久NISAで運用していたほうが良かった、となるかもしれませんね。
もちろん、これも全くの不確実な話です。
が、少なくとも2024年からは恒久NISAを最優先に運用するのがベターだと思います。
・積立投資枠は米国株5本が効率的?
私は、当面は米国株への投資が最も合理的だと考えています。
従って、積立投資枠は米国株へ投資する予定です。
もし、今のストーリーが変われば、当然変更を余儀なくされます。
その場合、米国株投信を売却し、世界株や他の地域への投信へ乗り換えることができます。
非課税投資枠の復活は、将来の変化の可能性にも柔軟に対応する良い仕組みですね。
ただ、少なくとも私が投資する期間中はそのようなケースは起こりにくいと考えています。
ファンドは、シンプルにeMAXIS Slim米国株式(S&P500)にするのが分かりやすいです。
ただ、将来的に一部取り崩すことを考えると、分散もありかなと思っています。

というのも、年毎に同じ投信を買っていると、買付額はすべての平均となります。
ある年だけ低く買えた場合、その分だけ売却できる方が非課税の恩恵を多く受けとれます。
ところが、売却時の差益は平均の買付値で計算されてしまいます。
投信を5年で別々のものにすれば、好きなものを売却することができます。
少しでも効率を上げたければ、このようなやり方も一計に値します。
ただし、扱う投信の数が多くなるので、管理も煩雑になります。
細かいことが好きな方以外は、あまり気にせず1本を淡々と続けるのが良さそうですね。
そう考え、楽天証券で購入できるつみたてNISA対応の米国株投信を確認しました。

あまり選択肢がありませんね。
また、管理費用を見ても、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)1本で良さそうに思えました。
あるいは、積立投資枠は全世界株も混ぜるのもよいかもしれません。
成長投資枠は米国だけになりそうだからですね。
継続検討課題としますが、恐らく多くても数ファンド程度に絞ることになりそうです。
・成長投資枠も投資信託が最良
成長投資枠は、選択肢が多い分、どうするか悩みますね。
毎年240万円の成長投資枠があります。
短期的なトレードや中期的なスイングトレードも可能です。
しかし、長期であれば、配当自動再投資の投資信託が良いと思います。

図は、投資信託とスイングトレードのリターンを比較したグラフです。
投資信託で240万円を年利5%で運用した場合が赤線です。
毎年240万円を元手にスイングで12%で運用したのが青線です。
スイングトレードは単利12%、投資信託の運用は複利で5%としています。
スイングのほうが出だしは好調です。
しかし、33年目で逆転されています。
その後は、差が広がる一方ですね。
長期であればあるほど、複利効果がじわじわと効いてきます。
また、毎年スイングで12%の利益を出し続けるのは容易ではありませんね。
このような点から、殊更長期的な運用に関しては、投資信託が無難です。
基本的には、成長投資枠も投信を軸にするのが王道です。
ただ、私は米国個別の連続増配株にも興味があります。
よって、私は次のような戦略を考えています。
・成長投資1~4年目は増配を意識した配当成長株
成長投資枠は、配当金を非課税で受け取る仕組みを構築したいと考えています。
最初に思いつくのは高配当株ですね。
バンガード高配当株ETF(VYM)は、ずっと高配当利回りで推移してきました。
それでは、VYMが最も優秀かというと、必ずしもそうとは言い切れません。

配当金がどのくらい伸びてきたかを確認します。
2013年の12月後半の株価で購入したと仮定し、
その時の株価に対して配当利回りがどのように変化したかを図にします。
いわゆる、Yeild On Cost(YOC)というやつですね。

例えば、バンガードS&P500(VOO)は2013年12月に167.65ドルでした。
2014年には3.49ドルだった配当金は、2022年には5.947ドルまで増えました。
2014年には2.08%だったYOCは、2022年に3.55%まで増えたことになります。
図を見ると、確かにVYMは高いです。
ただ、ウィズダムツリー配当成長ファンド(DGRW)がじわじわ追い上げていますね。
もう少しわかりやすい形でも確認します。
2014年の配当金を1.00として、配当金がどのように変化したか見てみます。

配当金の増え方は、VYMとVOOでほとんど一緒ですね。
バンガード連続増配株(VIG)は、それとはちょっとだけ異なります。
2019年は少なく、2022年にかけては向上していました。傾向は似ていますね。
一方、DGRW,プロシェアーズS&P500配当貴族(NOBL)は配当の伸びが顕著です。
この調子で推移していくならば、将来的に配当が増えそうなDGRWやNOBLが良いように思います。
ただ、なんといっても、キャピタルゲインとインカムの両方が増えることが肝要です。
そうでなければ、いくら配当金が多くても非課税の恩恵を活かしきれません。
トータルリターンを確認してみましょう。

https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio#analysisResults
この5本では、VOO,DGRWの成績が一歩抜きんでている印象を受けます。
高配当株は成長性に乏しく、株価が上がる局面で波に乗り切れないことがありますね。
そこで私は、現在の配当利回りはそこそこでも、
将来的に大きく配当を伸ばせるような投資をしたいと考えました。
これは、NISAの出口戦略も意識した方針となっています。
・NISAの出口戦略
オフ会などで色々な人と新NISAが話題になります。
しかし、NISAの出口については、まだあまり議論できていません。
制度が拡充され、選択肢が増えた分、まずは増やすことを考えるだけで手一杯な感じです。
NISAの出口については、それだけで1本記事が書けそうな内容です。
ここでは、私自身の出口についてのみ記します。
私は、新NISA1800万は生涯運用を続けるつもりでいます。
出口戦略と言っておきながら、出口はないという元も子もない結論ですね。
強いて言うなら、私の資産を相続するときがNISAの終わりという感じです。
積立投資枠は、いざというときの虎の子資産として、余程のことがない限り持ち続けます。
600万円を年利5%の複利で30年運用すると約2600万円になります。
投信で効率的に増やすには積立投資枠があれば十分と考えています。
一方で、非課税の恩恵は、自分で利確して利用してこそ発揮されます。
”寿命の限り運用してこれだけ増やしても、いざ相続の際には相続税がかかります”
これでは、少々もったいないですね。
そのため、やがては相続を見据えた取り崩しも検討していくつもりでいます。
この辺りは法改正のメスがまだまだ入る可能性もあるかもしれません。
今は頭の隅に置いておく程度に捉えています。
NISA口座の資金は簿価ベースで相続できる、
みたいな法改正でもあれば話は別ですけどね。
成長投資枠も同様に、原則として生涯持ち続けたいと考えています。
ただ、いざ取り崩したくなる時期に、
投信を解約するのではなくて、配当金という形で受け取るのが理想です。
そのため、後述の240万円を除き、配当金を増やしていく投資を目指します。
年々増えていく配当をもらいながら、資産の伸びを眺めるのは実に楽しそうです。
そういう取り崩しの時期も見据えて、成長投資は配当金にウェイトをかけたいと思います。
つまり、「取り崩し時期に資産を縮小させるのではなく、
資産を維持したまま、配当金という形で利確していく」
このようなストーリー、戦略を考えています。
ただし、配当金は投資資金を都度利確しているようなものです。
そのため、資産拡大期には非効率であることは承知しておくべきですね。
・成長投資枠5年目からは毎年うねりを狙うおやんちゃ枠
5年目からは、スイングトレードもちょこっとやりたいと思っています。
成長投資枠は毎年復活するという制度を活用する形ですね。
ただ、先ほどのシミュレーションで示した毎年12%をとれるかというと、それは難しいです。
2021年のように右肩上がりの時には、まず無理でしょうね。
先ほども述べたように、長期投資の場合、スイングで単利年12%とれても投信の複利5%には勝てません。
一方、スイングで得た利益を投信で複利運用する場合はどうでしょうか。

赤線は、先ほどの図と同じように、年利5%で運用した場合です。
青線は、スイングトレードで得た利益を投信で運用したケースです。
スイングは単利で10%、利益を課税口座で年3%で複利運用した場合の資産の推移です。
毎年上手くいくとも限らないので、利回りは少し厳しめに見ています。
それでも、50年に渡って投資信託での運用を超えることがわかりました。
240万円で10%というと、24万円です。
その24万円を投信などで運用する形ですね。
これなら割と現実的な路線なのかなと思っています。
仮にこの240万円、5年目の成長投資枠が失敗しても、他は手堅く運用する予定です。
そのため、資産形成が大きく阻害されるような事故にはなりにくいでしょう。
また、1年を待たずに10%に達した場合は、その分早く投信に回せます。
ドル建てでスイングしていた場合、余ったドルはMMFで運用します。
そうすることができれば、実質的には年利10%を優に上回ることができます。
言うまでもなく、この方法は万人向けではありません。
あくまでも、投資そのものが好きな人、相場を掴むことができる人向けといえます。
私は相場は全然つかめてませんが、楽しそうなのでこの方針で行こうと思います。
・まとめ

というわけで私の恒久NISAの戦略は、
・積立投資枠はS&P500連動インデックスで5年で600万円
・成長投資枠は配当成長系インデックスや米国連続増配株で4年で960万円
・成長投資枠5年目以降は、毎年24万の利益を目指し、その利益は投信で運用
こんな形を想定しています。
実際に始めたらまた気が変わるかもしれません。
そこは柔軟に対応しながら、非課税制度を最大限活用していければと思っています。
そもそも、どのファンドやETFが投資対象かも決まっていませんもんね。
私が軸としたいDGRWは毎月分配型です。
毎月分配型が一律駄目となると、当然NISAでの運用はできません。
個人的には、このルールはタコ足配当も辞さないファンドへの牽制のための制限事項であり、
DGRWのようなETFは制約の対象外になるのかなと感じています。
が、こればかりは蓋を開けてみないとわかりませんね。
いずれにしても、来年からいよいよ恒久NISAが始まります。
それまでに大まかな運用方針のイメージ作りができると良いですね。
細かなルールが決まってきたら、つど修正しながら、万全の準備で2024年を迎えましょう。
この記事がその一助になれば幸いです。
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